「曖昧」 赤く染まる君の頬は、まるで血の通った真珠のように美しい。けれど、伸ばした僕の指先に触れる君の頬は固くて冷たい。僕の目には、こんなにも生き生きとした君が、はっきりと映っているのに。僕は、毎分毎秒君のことを考えているのに。 君の温度を感じることができるのは、いつになるのだろう。 僕は、鏡の世界の入り口で、その時を待ち続ける。
11/3/2023, 10:18:25 AM