谷茶梟

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不完全な僕
(ワールドトリガー夢創作)
「拓磨」
「なんだ」
「呼んだだけ」
「あァ?」
生まれてから、ずっと一緒の幼馴染の、呼び慣れている、けれど飽きることはない名前を呼ぶ。随分背丈は越されたけれど、変わらず隣にいてくれるのに安心する。疑いもしない。多分これから先も一緒だ。
「寂しいなら寂しいって言えや」
上からヘッドロックをかけられる。ゲラゲラ笑いながら、腕を叩く。解放されて、顔を見合わせる。鏡のように笑ってくれる君がいる。
「で?なんだよ」
「マジで呼んだだけ」
「なんだそりゃ」
呆れた笑いに変わる。優しさも含まれる、その笑顔が好きだった。
「ノリ」
「なに」
「呼んだだけだァ」
また顔を見合わせて笑う。こんな日々がずっと続けばいいと思う。そのためなら、戦うことも厭わない。自分の半身と呼べる友がいることを、俺は誇りに思ってる。

※タイトル通りに着地しませんでした。すみません。

8/31/2023, 11:04:30 AM