―小さな命―
大きな球体を追っかけて
足音を立てながら大地を揺らす大きな足
平べったい丸を咥えて
狂ったように駆け回る毛むくじゃら
僕の姿を丁度隠して、守ってくれる背丈の草は
十二分にあるから糧には困らない
しかしながら
そろそろこの騒がしさにも飽きてきたころだ
なのでそろそろ住処を移動しようかと決めた
周りがいくら大きくったって
僕は思い立ったら即行動する
僕は近所に住む同志や、ここら一帯の管理人に
挨拶をしに回った
お世話になった住処に背を向け、僕はいよいよ
羽を開いて、青い世界へと飛び立った
住み心地のいい場所が見つかりますように
あわよくば、食料もたくさんあって、
ご近所さんもいて、それから、
なるべく静かな場所が見つかりますように
小さな命の唄
2/25/2023, 1:16:12 PM