小音葉

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これが最後、言い聞かせて鍵を開ける
無機質な白
感情のない色
かつて壊れた始まりの場所で

燃える手のひら、守る盾となり
徐々に彩る無数の星々
繰り返す度に増えて、増えて
抱えきれなくても手を伸ばした
愛して、叫んだ
信じて、託した
重なる影に、離れ行く鼓動に
幾度もこの胸は張り裂けて

それでも誇った
我らが虹に光あれ
声を揃えて高々と
黄金の空、柔らかく微笑んだ人を引き留められたなら
愛を告げること、許されたなら

首を振る
もう一度、首を振る
さあ、瞼を開けて
白昼夢はもう見ない
最後、目に焼き付けたなら
私は永遠に戻らない

(記録)

2/26/2025, 10:20:15 AM