プレゼント
俺の手元には、
君の為に用意した、
2つのプレゼント。
ひとつは、
友達の君に贈るもの。
よくある友達へのプレゼント。
君に対する、この気持ちを、
ひた隠しにして選んだ、
精一杯の「普通」の贈り物。
もうひとつは、
ずっと心にしまっていた、
想いを伝える為のプレゼント。
君にこの気持ちを知って欲しくて、
初めて勇気を出して選んだ贈り物。
本当は、君に憧れていたんだ。
初めて君と会ったあの日から。
伝えたくて、でも言えなくて。
言葉にできない想いだけが、
ずっとずっと積み重なって、
静かに胸を締めつけてる。
クリスマスの夜に、
俺が君に渡せるのは、
「友達として」の、
プレゼントだけだろう。
本当の気持ちを込めた、
もうひとつの贈り物は、
きっと俺の手元に、
残ったままになるだろう。
数日後、俺の部屋には
一つだけ残されたプレゼント。
それは、
叶わなかった恋を静かに語る、
俺だけの…クリスマスの記憶。
12/24/2024, 8:57:08 AM