深夜、寝ていたところ。5つぐらいの頃です。
何やら枕元の真横で何か物音がしました。
なんだなんだと怪訝な顔で視線を真横に見やると、赤い箱でした。子供にとっては結構大きなサイズの。
ぼーっとした頭で3秒、ああこれプレゼントだ、そうか明日クリスマスだったなあと思い出して、箱も開けずにそのまま寝ました。
翌日起きると、母はあんまりにも大袈裟なまでに「あー見てー!これ、サンタさんからのプレゼントだよー」なんて風に言って指さすもんですから、なんだか自分一人だけがいつも通りの朝を迎えているその状況が、やけに奇妙に思えました。
さあさあと流されるままに、箱を開けてみますと……うん、全く覚えちゃいない。
多分ガキの頃の自分にとっちゃすごいどうでもよかったんだと思います。中身。
別に自分サンタさんの話を知らなかった、とかじゃあないと思う筈だし、ちゃんと願い通りの物届いてたとも思うんですけどね。
でも当人にしてみれば、なんか実感が湧かなかったというか、なんというか。
それで話はまた、深夜に戻りますと、我が家は布団が同じ部屋に三つ連続して並べられておりましてね。
左から自分、母、父と言う風な順番な訳ですよ。
自分自身、寝てたので別にサンタさんの面を見ていた訳じゃあありません。
けれどねけれど。
目が覚めた状態で、流石にすぐ真横の布団がガサゴソしてるのに気づかないほどの大アホでもない訳でして。
子供心に、察しました。
言わなかったのは、優しさからでも聡さからでもなく、はたまた罪悪感からでもなく、ただただ言うタイミングを見失っていただけのこと。
まだガキ、なんと反応したら良いものかわからぬまま、自分は何をするでもなく、ただただじっとそのプレゼントを見つめ続けるのでした。
流石にもう貰うような歳じゃーないけど、今貰うとしたらぜってー山いっぱいの石炭だろうなげへヘヘへへ。
12/24/2024, 7:39:27 AM