恋するロマンチストな乙女

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私は、高校の頃、吹奏楽部だった。吹奏楽部に入部した理由は、一目惚れしてしまった先輩の奏でる音楽が素敵だったから。他の人も、綺麗なハーモニーを奏でてるのに、何故か、君の奏でる音楽は、周りと違う魅力があった。あの頃の私は、その周りと違う魅力がある君の奏でる音楽は、良い方向だと思っていた…もし、あの頃のうちに、周りと違う君の奏でる音楽の中にある悲しい音に気付けてたら…と今の私が思うのには、理由がある…あの後、周りと違う君の奏でる音楽に魅力を感じ、君の追っかけっぽく、吹奏楽部に入部した私は、すぐに君に告白をした。すると、君は、すぐ返事をくれた。「良いよ」と…それから、毎日、登下校も一緒にしてたとある日、事件は、起こった…とある日、君は、突然、「ごめん。今日は、一人で帰りたい」と言った。その時、私は、何も違和感なく、「良いよ。」と言ってしまった…それが間違いだったと次の日、学校で思い知らされる…翌日。学校の体育館にて、急遽全体朝会が行われた…その内容は…「昨日、2年3組の中谷怜央君が自殺をして、亡くなりました。皆さんで瞑目をしましょう」と…そう。君は、私と離れた後、下校しながら、自転車で赤信号をわざと渡り、車に突っ込んで、自殺をしてしまったらしい。もし、あの時、私が、異変に気付いて、「今日も一緒に帰ろう。毎日一緒に帰ろうよ」と、君を止めていたら…今も、あの頃を考えると、辛くなってしまい、あれ以来、私は、恋人も作らないまま、ただ時間だけが過ぎていくのを待っていた…
大好きな君へ、あの日、助けてあげられなくて、そして、君が辛いのに気付いてあげられなくてごめんね…もう今更遅いよね…決して許して欲しいとは言わない…ただ君に早く会いたい…

8/13/2023, 12:15:49 AM