晴れた日は、どこかしこから
人やものが外界を目指す
蠢く姦しい悪意と嘲笑と傲慢に満ちた
おぞましい魍魎たち
それらを避けて歩くことはむずかしい
だからわたしはいつものように
わたしだけの部屋にいて
目を閉じて五感を研ぎ澄まし
ただただ天からのめぐみを待つ
太陽の方向だけの窓を開けて
待つことしばし
いずれ沈丁花の香りを纏った風に乗って
わたしのためだけの啓示が届くだろう
わたしはゆっくりと目を開ける
今日もこうして 文字は綴られていく
お題「風に乗って」
4/30/2023, 2:34:30 AM