そんなものはないよ、と笑うきみが好きだと思った。今だけの熱かもしれない。小指同士を引っかけているだけのような、何をきっかけに途切れるかもわからない関係。一生だとかはぼくも口に出来る気がしないよ。それでもいいって始まったものの名前はなんだろうね。名前なんていらないのかもしれないね。
遠い先の未来までは約束できないけれど。この瞬間にきみを好きだと思ったことは正直に伝えたい。浮かされてたっていいだろう。いつかきれいな思い出になってくれるなら。重ねた言葉の安っぽさに気付いても、無価値にはならないはずだから。
永遠なんてものはないよ。たとえ恋でも、たとえ愛でも。それでもいいと言うきみの手を握っていたいと思った。もうしばらく、あと少し、熱が冷めてしまうその時まで。
11/2/2023, 4:56:36 AM