「遠くの空へ」
飛んでゆきたい
そして淡く儚く消えてしまいたい
誰にも知られることなく
ただ静かにひっそりと
それを望んでいると思い込みたくて。
誰かと一緒に居るとどちらかが傷ついてしまうから、悲しい思いをしてしまうから。
友に捨てられる事が怖いだなんて
離れていってほしくなくて。
ずっとそばに居て欲しい。
でもそれは叶わぬ願いだから
いつか辛い思いをする事になると分かっているなら
静かに消えてしまいたい
余計な感情が入り交じる前に早く消えてしまい。
でも、もう知ってしまったんだ。
暖かさも、心地良さも。
何も知らないまま、遠くの空へ消えられたらよかったのに。
この心の温かさは消えてくれない。
捨てられると分かっているのに求めてしまう自分に空が答えるように冷たい風が頬を撫でた。
4/13/2023, 3:14:04 PM