川柳えむ

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 小さい頃に目指していたものがあった。
 いつからかそんなものはすっかり忘れて、見事な社会の歯車になり、この世界に溶け込んでいる。
 夢は所詮夢だった。
 書きかけの物語は、机の奥で眠り続けている。

 ふと、気が向いただけだった。
 なんとなく思い浮かんだ言葉を物語にして、インターネットの海に流した。
 それを読んでくれる人がいた。好きだと示してくれる人がいた。「面白い」と言ってくれる人がいた。
 夢は所詮夢だった。
 でも、今も夢は結局夢でしかないけれど、叶わなくても、形が変わってしまっても、もう一度、あの頃やりたかったことをまた始めたい。
 そうして私は書き続ける。


『夢へ!』

4/10/2025, 10:49:13 PM