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花咲いて、また、君に会いに行きます。

そう書き置きをして貴方は消えた。

もう、何年経つのだろうか。

日に日に会いたくて堪らなくなる。

あの人の花はなんだろうな。

月下美人だろうか、ハイビスカスや

桜、梅、椿、貴方に似合うものは数知れず。

この四季というものを繰り返していく。

今年も会いに来なかったな。

ベランダで夜空を眺めながらため息をつき

部屋に戻ろうとした瞬間、

それは突然やってきた。





"長らく待たせてしまいましたね。

貴女に完璧な姿で会いたかったもので、

これからは貴方のお側にずっと居ますよ。"




そう言われた時に顔がどんどん熱くなり涙も出た

やっぱり、私には貴方しか心には居なかったんだ

100年待った事が今叶ったのだ。

一人よりも二人で一緒なら、寂しくないな。

ありがとう、

こんなにも気持ちが軽くなるなんて初めてだ。

綺麗に変わった貴方と夜空を見れたのは

満月と星達に願い事をしたからかな?

今のまま時が止まってくれたら、良いのにな。

願いは代償と叶う力があれば叶うんだよ。

あれ?なんだか……姿が違う?






"代償を払ったんだから今後もよろしくね。"





こんなの望んでなかった事なのになんで、

嬉しさ、虚しさ、涙、溢れてくるのだろうか。

本当に私が望んだ、世界になってくれと

夢で彷徨っている事に気付かず、

今日も貴方と夜空を眺めている。

7/23/2024, 10:35:26 AM