空が遠かろうが、近かろうが
ただたまに見上げるだけだった
地に足をつけて歩く、
そっちの方が大事だと教わったから
足元を見れば今にも咲きそうな花
蟻の群れ、青々と伸びはじめた雑草
春の匂いがする
そして、汚れきった靴
足底だって擦り切れてしまっていて
靴を見れば、その人の人間性がわかる
どっかで聞いた言葉をふと思い出した
それなら僕はそういう事なんだろうか
そう思いながらゴミ箱に捨てた
その靴が僕自身に思えた
どうせならその靴を
遠い空へと投げ飛ばして
一緒に僕も飛んでいけたら
靴を履く理由もなくなるのに
4/12/2024, 3:49:04 PM