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1000年先も

また いつか そう約束した言葉も
私達 長命種(エルフ)にとっては、
気軽な再会をする言葉だった。

またどこかで会えたら食事でも そんな風な 挨拶程度の言葉だった。


だけど私は 分かってはいなかった。
私達 長命種にとっては、十年 百年
千年など たったの数ヶ月に過ぎなくても
短命種(人間)にとっては、長い 長い
月日だと言う事に....


また いつでも会える そう思っていた
けれど それは、間違いだった。

私達と違って 人間にとっては、
百年 千年は、途轍もなく 果てしない
時間だと言う事を分かっていなかった。
姿が私が見ていた人とは、変わってしまうと言う事に 面影は、確かにある。

だけど私が知ってる 君とはやはり姿は
変わってしまった。


それでも中身まで変わってしまった訳では
ない...
あの頃の優しい君は、確かに私の側に居る。

それは、私にとっては、とても嬉しい事だった。

やがて 君との間に終わりが来た。
ゆっくり ゆっくりと 葬列が流れて行く
棺に入れられた君の身体
その表情は、穏やかで 満足そうだった。
私は、君の棺に手向けの花を入れて
君に向けて、にこりと笑う
そうして 小さく君の耳元に呟く
「忘れないよ....」この先 100年
200年 1000年先... 果てしなく
続く時の中で、私は、立ち止まり ふと
君の足跡を見つけるだろう....

そのたびに君を思い出す
だから 君は、いつまでも私の中で
生き続ける。
これからも ずっと共に....。

2/4/2024, 3:13:23 AM