私の心の中の風景は
きっとグレーで
黒が所々混ざりきってなくて
存在感を発揮していた。
誕生日でもなんでもない日に
親に買ってもらった日記帳。
女のロマン溢れる
鍵付きのちょっと良いやつで、
10年分は書けるらしい。
けど、
ポジティブな事を書いてねと言われて
渡された私は、
まだ日記をつけれていない。
元々ネガティブな性格で
今日あった嬉しいこととか
小指ぶつけたくらいで忘れちゃうし
思い通りに動かない自分が嫌いだし。
鍵を開けることすら
もう無いだろうと思ってた。
書きたいことなんかなかったよ。
でも、
それでも、
あの子もあの子も嫌いな私は
せめて日記とは
仲良くした方がいいんじゃないか。
そう思い始めた。
人と物では全然違うし
私でもちょっとよく分からないけど、
作り笑いの日常で
日記にだけは心の鍵を開けても
いいんじゃないか。
多分そんな感じのこと。
"Good Midnight!"
久しぶりに聞いた、
カチャっという音で
私の心の鍵も
日記の鍵も
開いた気がした。
8/29/2025, 3:40:03 PM