たくちー

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 夜の7時か8時。ヒーターで温めておいた自室の電気毛布の温もりに包まれて、間接照明の灯りを頼りに水筒から冷たいリプトンティーを蓋コップに注ぐ。横になったまま飲む。乾いた口内を湿らせ、天井を向きながら飲み込む。ようやく一息つく。一日中、胸は苦しく頭は痛い。楽しめることは何もなく、何も成し遂げていなければ遊ぶ権利はない。ひたすら思いついた事を携帯にメモしては行動する。それらは履歴書の空白期間を埋めるような重大な動きではないことが多い。

「履歴書 職務経歴書 自己紹介文」

頭が痛い。とりあえず油性ボールペンと書類を用意しなければ。書ける箇所から書いていこう。潜水しているような胸の苦しみは止まらない。一度休憩したい。オアシスはどこにあるんだ?だれか羅針盤を持っていないか?

心の苦しみを無くしたくて本を読む。それなのに逆に人間恐怖症になっていく。人が怖い。想像するだけで気持ち悪くなる。本から影響を受けすぎる。同化しすぎて苦しい。

落ち着ける場所に辿り着かなければ"心の深呼吸"は出来ない。



題『心の深呼吸』

11/27/2025, 7:12:11 PM