【命を拾うということ】
数ヶ月前に拾った小さな命は、
小さくて
ふわふわで
丸くて白くて
手のひらにのせると
トクントクンと鼓動を感じる
命というより何か生命体のようなもの?
....
陽当たりのよい窓辺にベッドをこしらえ
餌やりは特にしなかったけれど
時々、霧吹きで水を吹きかけた
きゅるん♪とふるえる様子が喜んでいるような気がして愛おしく感じた
数週間後、
小さな芽のようなものが出てきた
ほんの少しの成長に喜びと愛おしさは増すばかり...
そして、今、
部屋いっぱいに蔓を這わせ
咲いた毒々しい花は
今夜にでも私を取り込んでしまいそうなのに
その花の放つ魅力的な匂いから私は逃れられずにいる
取り込まれてこの子の糧となるのは怖くないけれど
その後の成長を、見届けることができないのが本当に残念で仕方がない。
.......
小さくとも「命」を拾うには大きな覚悟と責任が必要なのだろう。
果たして、あの時の私に
そんな覚悟があったのだろうか?
そして、責任を果たすことはできたのだろうか?
見つからない答えを考えながら
今、私は消化されている。
お題「小さな命」
2/25/2023, 9:48:12 AM