夜唄

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とある日の午後。1件のLINEがスマホに入る。
《ちょっと手伝って》
またパシリか……渋々指示されたコンビニに向かう。黒いポシェットにジーパン。白いTシャツ。
スマホを弄り、アイスを頬張っていると

「わり、遅れた」

そんな呑気な声が聞こえる。顔を上げると、金髪の男性が片手を上げる。小さくため息を吐き

「なんの用?」

「……わかってんだろ?」

真っ直ぐな瞳を向けられる。そうだ。そうだった。
LINEが来たら『宵闇』の合図。

今宵もまた…人を襲わねば

7/11/2023, 10:14:20 AM