月夜

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地元の七夕祭り

初めて2人で待ち合わせ
ソワソワしながらキミを待つ

カラコロ下駄の音と共に
少しハニカミながら近づいてくるキミ

「可愛い」と言いたいのに
キミの姿が眩しすぎて
顔を見ることが出来なくなった

ぎこちなく手を繋いで出店を回る
キラキラしたキミの表情を直視できないから
チラチラとキミの姿を盗み見ては
友達に見せびらかしたい気持ちと
誰にも見せたくない気持ちが
ぐるぐるぐるぐるループする

短冊が置いてある場所に付き
お互いに願い事を書く

「恥ずかしいから見ないでね」
キミは言う

「来年も一緒に七夕祭りに来れますように」

口ではうまく言えないから
短冊に願う

それを見て少し驚いた顔をした後に
「同じこと書いてる」
嬉しそうに笑顔を見せるキミ

その笑顔に吸い込まれるように
キミから目を離せなくなる

思わす抱き締めたくなる衝動を抑えて
思わず「好きだ」と呟いたその顔は
キミの帯より赤かったかも知れない



7/7/2023, 1:29:02 PM