「こんにちは、帽子屋さん」
「やあ! お砂糖ちゃん、また遊びに来たのかい?」
「もう! 私はお砂糖なんかじゃないわ! アリスよ!」
「女の子はみんなお砂糖ちゃんなんだよ、お砂糖ちゃん」
「それ知ってる。ナーサリーライムでしょう?
『女の子を作るもの
女の子を作るもの
お砂糖、スパイス、
それから素敵なものがいっぱい
それが女の子を作るもの』」
「ワオ! すごいなお砂糖ちゃん、詩の暗唱ができるのかい?」
「このくらいできて当然よ! なんなら私はこの詩を全部言えるわ!」
「いやあ、すごいな。僕はあんまり物覚えが良くなくてね。
あ! そうだ、その詩で思い出した」
「どうしたの?」
「これからお茶会をやるから、紅茶を準備するように三月うさぎから言われているんだ。 でも、肝心な砂糖とスパイスをヤマネが全部使ってしまったみたいでね」
「まあ! 大変、それじゃお茶会ができないじゃない!」
「そうなんだよ、お茶会の時間まであと少ししかない。 お砂糖ちゃん、よかったら、手伝ってくれない?」
「ええ、もちろんよ! 困っている人は放っておけないもの!」
「ああ、よかった! 君ならそう言ってくれると思ったよ、お砂糖ちゃん」
「それで、どこに行けばい――」
「おい、帽子屋。今日は随分とティーポットが重いじゃないか。何入れたんだ?」
「…………ギッチギチで、中で眠れやしない… むにゃ」
「いつも通りさ。 砂糖にスパイス、あとは素敵な隠し味」
「はあ、なるほど。 だから中に青とか黒のリボンがいっぱい入っているのか。」
「……………白と黄色も………………むにゃむにゃ」
「そういうこと。しかし、自分で用意しておきながらあれだが、今日の紅茶は好みじゃないな」
「そうか? 強気で、生意気で、賢い……まるでジンジャーのような風味が強くていいじゃないか」
「お前みたいな、気性の荒い三月うさぎにはピッタリなのかもな。僕はもう少し落ち着いた味の子が好みだ。今日のスパイスは気が強すぎる。」
「これだからお前の目はダメなんだ、もっと狙わなきゃいけない。お前が狙うなら、お淑やかで、静かで、少し引っ込み事案で…………」
「僕たちのお茶会を影からこっそり覗いているような……………
やあ、そこの君。 紅茶はいかがかな?
歓迎するよ」
5/18/2026, 12:00:22 AM