Machi

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「お前が決めて良い。…嫌なら断れ。」
私は今、間違いなく人生の岐路に立っている。
両親の反対、世間の反対。家柄。
そのすべてが障害になっている私達の人生。
貴方は私に、駆け落ちしようと言った。
私を見る貴方の熱っぽい目は、懇願するようにも見える。
頷けばずっと隠れて生きなくてはならない。断ればずっと鳥籠の中で生きなくてはならない。
その2つを比較した時、どっちが良いかなんて明白だった。
私は貴方の腕を強く引いて抱き締める。
「貴方と行くわ。絶対に離れない。絶対に貴方から離れたりしない。」
私がそう告げると、貴方は目を見開いたあと、強く抱きしめ返してくる。
「…ああ…。ずっと一緒だ。死んでも離さない。」
貴方の大きな手と私の小さな手を離れないようしっかり繋いで、夜の街に飛び出した。

6/8/2024, 2:39:18 PM