背伸びしたネコ

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どこにも書けないこと


最近、鬱病を振りかざす人が増えたと思う。

「私は鬱病です。」

と言われてしまうと、たちまち周りにいる人間は優先席モードにならざるを得ない。

鬱病は病だから、下手に刺激すると自殺をしてしまう可能性があるし、否定をすると周囲から非難されるため、優しい言葉をかけ、労わなければならない。

確かに、本当に追い詰められて逃げ場がなくなって苦しさに耐えきれず鬱になってしまう人がいるのはわかる。

だが、最近そのような言葉を乱用してる人が多いような気がする。

YouTubeなどの動画にも、私は鬱でした。と語っている動画をいくつも見る。

「楽しいことは出来るのに、苦しいことは出来ないんです。というと、怠けているだけなんじゃないかと言われてしまうんですが、そうではないんです。これは病なんです。」

と言われても、やっぱり私にはモヤモヤが残る。

それで優しくされて生きていけるなら、ぜひ私も鬱病になりたい。
というか、全人類が鬱病というプラカードでも下げて生きたいはずだ。

上司にパワハラやセクハラをうけ、早朝から深夜まで仕事を続けて、誰にも会えず明日が怖くて涙が止まらない夜を何度も過ごした。

怖さに震えて朝になると吐いてしまったり、食事を取れずかなり痩せた。

今思えば私も鬱病に近いものがあったのかもしれない。

それでも環境を変える努力をした。

苦しさから逃れる方法をいっぱい勉強して実行に移し、
改善していった。

だから、私には鬱病ですと自分から大勢に発する人には不信感を感じてしまう。

何もせずただ鬱病を盾にしてやるべきことから目を背けているようにしか見えない。

精神科に行ってそれらしいことを言えば、誰でも鬱病と診断されると思う。

本当にどうあがいても、状況が変わらないのか、試してみてそれでも何も変わらないのか。
考えてみているのだろうか。

昔の人は苦しさに耐え抜いていた人が多いと思う。
負けん気が強かっただけなのだろうか。

あまりにすぐ仕事を辞めたりする人が多くて、私にはそういうふうに否定的な意見が根底にある。

責任を持って働く、ことをしている自分が馬鹿らしくなる。

そういう本当は逃げたいだけの人を優しくしなければならない世の中になるのなら、鬱病は今後も増加していくと思う。




苦しさから逃れて生きていける世の中を、作っていくのは素晴らしいことだと思う。

しかし、全ての人が苦しさから解放された暁には社会は崩壊するだろう。

そしてまた増幅した苦しさが人々を襲うだろう。







2/8/2023, 10:27:52 AM