【星に願って】
「まじ失敗したわ〜」
「どしたん?」
「いやプール授業がある高校選べば良かったなーって今更ながら思うんよ」
「お前泳ぐの好きだったんだ?」
「はぁー?ちげーし」
「あ?んじゃなんだよ分からんわ」
「お前男なのにわかんねーの?水着姿が見れる貴重な瞬間だぞ??」
「そんなの知るか!てか見たいなら海にでも行けばいいだろ」
「チッチッチ~JKの良さがわかってないな~…」
「お前がその内ニュースに流れてきそうで怖いわ」
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こんな他愛もない会話が好きなんだ。
けどそろそろ言わなくちゃだよね
向こうは気づいてないかもしれないけど
神様どうか
僕の願いを聞いてください。
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「あんたまた散髪行くの?」
「うん。少し伸びたから切りたいんだよね」
「へーでもそんなに短くしなくったっていいでしょ?」
「邪魔にしかならないからいいんだってば」
「はいはい。それじゃあ帰りの時間分かったら連絡してね」
「うん」
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誰よりも傍にいたいから
まだ言いたくないなぁ…
きっと知ってしまったら
君は変わってしまうよね
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「――………」
「ごめん」
「はぁ?」
っ……やっぱり…駄目…
「何謝ってんだよ?
お前はお前だろ?
性別なんて関係ねーし笑
そんな事より今食堂でカレーパン売ってるらしくてさ!
まじ腹減ったから一緒に行かね?
数量限定だから急げー!」
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そうだった
こんな君だから好きなんだ
2/10/2025, 1:26:28 PM