教室。先生の問いに対して皆が静まり返る。
静寂の中心で、1人だけが静かに手を挙げた。
そして見事に正解を言い当ててみせた。
そんな人に、いつか僕もなってみたい。
張り詰める空気に潰されない。
誰もが責任を押し付け合う中、誰に流されるでもなく自身を信じ、自ら発言できるようなカッコいい人間に、なってみたい。
そう願ったところで僕の芯は変わらない。
変わろうとしない。
静寂の中心でスッと手を上げるあの人を眺め、静寂であることに努める。
そんなくだらない人間であること。
だけど、どうせ皆んなも同類だろうから。
10/8/2025, 8:01:15 AM