【夢の断片】
※このお話はフィクションです。

雲一つない青空、緑が生い茂っているそんな田舎町。
あたりを見渡しても田んぼだらけ。そこにポツポツと家が建っているだけなんですよ。でも、私はそれがいいと思っているんです。

そんな中、いつの間にか道路の端に立っていたんてす。不思議でしょう？私、そこから前の記憶がないんですよ。
今どこにいるのか、何をしたかったのか……そして私の家はどこだろうって思ったんです。

なので取り敢えず進んでみようってなって進んだんです。
え？その時の周りの風景ですか？さっきも言ったじゃないですか、一面畑ですよ、畑。そんな目印なんてあるわけないじゃないですか。

それで歩いたんですよ。そしたら人に会ったんです！私嬉しくなっちゃって思わず抱きついちゃったんです。どんな人かは……あれ？おかしいですね、覚えてません。でも、とっても素敵な人でした。それだけは言えます。

あ！思い出しました、私その人のこと助けたかったんでした。だって抱きついたときに気づいちゃったんですよ。丁度私の肩に顔が来る位置だったんで。泣いてたんですよその人。直接見たわけじゃないんですけど、肩が濡れている感覚がしたので間違いありません！

そのことに気づいたのでどうしたのか聞くために落ち着いて話をしようとしたら、その人倒れちゃって……あれ？その後どうしたんだっけ？まあいいや。

それからそれから………







その頃、一つ向こうの部屋でスモークガラスを見ながら2人が話している。

「先輩、どう思います？あいつずっと変なことしか言ってないんですけど…」

軽く目線を向こうに向ける。そこには呆れた顔をしている人と顔が強張っている人がいた。
2人ともスーツを着て1人の中性的な人と話をしているようだ。厳密に言えば、話というより惚気話を聞かされている、といったほうが正しいだろうか。
恍惚とした表情で頬を赤らめている人が一方的に話をしているようにも見える。

「さあな。でもあの感じはヤク絡みか精神疾患で間違いないだろう」

先輩と呼ばれた人物が答える。頭を抱えながら資料に目を通している。
殺.人の疑い有り。妄想癖、虚言癖等有りとの記述が記されている。

「田んぼとか畑って、ここ都心ですよ？それにおそらく今話しているのって殺.した人のことですよね……何をそんなに自分がいいことしましたよ感出して話しているんでしょうか」

「そういう自己満足なお話は夢の中だけにしてくれりゃあいいのによ……」

その時、ドアが開き2人に向かって言う。

「緊急会議です、お二方にも招集がかかり…」

「わかった、すぐ向かう。行くぞ」

「あ、はい！」

音を立ててドアが閉じる。その音は果たして聞こえていたのだろうか。それでも話し続けている口は閉じることを知らなかった。

今回過去一下手で何言ってるか分からない回でした。
ここまで読んでくれてありがとうございました。

11/21/2025, 11:18:25 AM