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昔の人ならば、2つの車輪がまっすぐ前後についた乗り物で隣の村まで行ってこいと言われたら、どう考えても無茶だし倒れる、実際に乗れない。それでもどうしてもというなら、たった一つの手段は三輪にするか補助輪をつけるしかない、と思うだろう。
でも今では、誰もが考えもせずに自転車に乗っている。

たった一つの手段なんて、たいがいは今の条件と対応手段から短絡的に捻り出すもので、きちんと向き合って、しっかりいろいろと見てじっくり工夫して、人間の方が少し進歩すれば、なぜか簡単にできる方法が見つかる。一度できればどんどん安定していくし、なぜか誰でもできるようになる。

たいがいの問題点なんて、自転車に乗ることほど飛躍した理不尽な発想ではないし、自転車を渡されて呆然とした昔の人より絶望的でもないんじゃないかなと思う。

「これがもう最後の手段」に飛びつく前に、もう少し問題点と向き合って、膝を擦り剥きながらでもまず自分が進歩してみて。

3/3/2024, 9:45:09 AM