【ないものねだり】
ああ、神樣。もし願いを聞いてくれるのなら、お願いします。花のように可憐なあの子に振り向いてほしいのです。おしとやかで怖いくらい綺麗な目をしたあの子に。好かれるなんて傲慢なことは言いません。どうか、告白をするだけの勇気をください。
神樣、私は私が欲しいです。好きなものも嫌いなものもなくて、なんでも適当にやってるせいで、進路も全然決まらないんです。例えば、あの人みたいな……同級生に、学校のアイドルみたいなすっごくかわいい子を一途に追いかけてる人がいるんです。あの人みたいにはっきり自分がわかるようになりたい。
神樣、今日も来ましたよ。いつも言うことは同じだけれど、あの人となるべく健康に長生きしたいものです。若いときならともかく、今のあの人は何もできないから、私はあの人より先には死ねません。でもあの人にも長生きしてほしいのです。二人揃ってあの世に行きたいのです。
神樣、どうか……彼女欲しい! なんてくだらないかもしれないけど、一生を懸けたいと思うような人に出会えていません。社会的には二十代のうちは繁忙期だから結婚はまだ早いとか疎まれてるけど、三十代になったら遅いって理不尽言ってくる。生涯の伴侶、一生を添い遂げるような愛をしてみたいので!!
おねがいします、おとうさんのテンキンをやめさせてください。せんせいとほいくえんのみんながだいすきなんです。しらないところにいきたくないです。ぼくのたからもののちょうかっこいいきらきらほうせきあげるので、ちゃんとこのままおねがいします。
早くあの家を出たいです。弟ばっかりかわいがるし、私が今までずっと我慢と期待に答えるように努力しても、あの人たちはあいつしか見てない。もっと小さい時にこの嫌な記憶に気づいていたんだけど。大嫌いな、あの家から出たい。そのためにも、ちゃっちゃと大学合格して、一人暮らし始めたい。
3/26/2026, 2:44:30 PM