『雨上がり』高い高いお空からぽろり、ぽろりと降る雨を神様の涙に例えたのは、幼い日のあの子だったか。あの子の言葉を借りるなら神様は昨日、ずいぶんと辛かったのでしょう。町がまるごとずぶ濡れになってしまうほど泣いているのだから。だけど、私の短い腕じゃあお空の上の神様の涙を拭くには足りないでしょう。今朝の雨上がりの空を見て私は心底ほっとした。きっと、涙をふいてくれる誰かが神様のそばにもいたんだろう、と。
6/1/2025, 12:36:07 PM