街へ
日暮れ頃から電車に乗り、窓に反射した影を眺めた。揺れの激しい小田急線は、私の門出を拒んでいるようだった。川の近くを通る駅を適当に降り、自動販売機で水を買った。特に口にする訳でもないが、手癖のように蓋を開けた。枯れ草が飛び出す道の先には、河川敷があった。好奇心から降りてみることにした。夕日のよく映る川の前、細かい石が沢山あるところに座り、ペットボトルの水を口にした。それも確か、喉は乾いていなかった気がする。ふと、川をずうっと先に行った、どこか遠くのことを思い、ポケットにあるライターを流してみた。恐らくどこか、途中で石に引っかかるだろうが、気分は晴れた。日も落ち、すっかり夜になったが、ビルは明るかった。窓の光が、川辺に居る私を見下しているようだった。帰りの時に見た反射した自分は、行きのときよりもはっきりとしてみえた。
1/28/2026, 12:15:47 PM