いつものように温い水場について行くと、凄まじい臭いがした。こんなのに入ろうというのか。やめておいたほうが良い、と忠告するが君は無視、パパっと服を脱いで水場へ行ってしまう。水場から桶で掬った湯を身体に掛けている、ザパザパと床に壁に湯が撥ねる度に臭いがドアの隙間から漏れてくる。あいつはもうだめだ。てったいてったーい、と引戸をガリガリと爪で掻いて開けるとリビングのソファの裏に逃げ込んだ。テーマ「ゆずの香り」
12/23/2023, 6:53:47 AM