「喜べ、お前の仮釈放が決まったぞ」四畳半の独房を背にし、看守が俺に言ったおいおい、いくらなんでも急すぎないか俺は指いじりをやめ、看守帽をまじまじと見ながら次の言葉を探った、が、なにも出てこなかったせっかちだったのだろう、看守がコートをシャンと伸ばし、俺を見た「エイプリルフールだよ、騙されたな?」俺は白い息を吐きながら口をツンと尖らせた看守は、わははと笑った
4/1/2023, 10:50:10 AM