整脈と不整脈と

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思考が静脈のように
増えていく。
名前を呼べば輪郭が壊れそうで、
私は沈黙だけを重ねる。
距離は優秀な檻。
近づかないことで感情はまだ形を保てる。

君に会いたくて、
想像が現実を侵食する。
声の温度
視線の重さ
存在しない記憶が、
私の中で事実として保存されていく。

どうして
会えない時間ほど鮮明になるの。
思慕は柔らかい毒、即効性はない。
ただゆっくり思考を君色に染める。
君は触れていない、それなのに
私はすでに変質している。

君に会いたくて
一歩、踏み出さない。
この渇きが失われる方が怖いから。
会わないまま、
私の中に居続ける方が安全だから。

ずっと会えるから。

1/19/2026, 10:55:04 AM