微睡 空子

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其れは恐ろしい夢である。

覚醒めようとしても覚醒められぬ。
夢の中で何度も覚醒めようとするのだが、その度に夢の中へと引き戻されてしまう。
一生このまま覚醒められぬのではないか―――
そのような恐怖が脳髄を支配するのだ。

毎夜毎夜、眠れぬほどに夢を視る。

もしかすると、この現実こそが夢であるのかも知れない。

もしくは、夢と現の境目なんて存在せず、すべては只の妄想なのかも知れない。

いずれにしても
この
夢を止める 方法を

見つけなくては。


夢に囚われ、今度こそ二度と眠れなくなってしまうその前に。

12/5/2024, 11:38:13 AM