あの夢のつづきを
家に帰ると、玄関で息子が待っていて…
「おそかったね!まってたんだよ!」
「ごめんな〜仕事がいっぱいあって」
勢いよく抱きついて来た息子をわしわしと豪快に撫でる。
そこで料理中の嫁が来て…
「おかえり〜ご飯できたよ?」
「あぁ、食べるよ」
そうして愛しの息子と嫁と食卓を囲んで…
あれ?なんで涙が出てくるんだ?……
……………………ピピピピッ
「あー、うるさいな」
頭に響く目覚ましの音を止める。夢から目が覚めてしまった。いつも、毎回同じ夢。もう嫁と息子は死んだっていうのに。いつかあの夢のつづきを見れたら…なんて、悲しくなるだけだ。くだらないことを考えながら仕事の準備をした。
1/12/2025, 10:53:28 AM