パチンッと電気を消して、明日のためにカーテンを開ける。
都会では見えない星たちが、ここではキラキラと楽しそうに輝いてる。
「ふふ」
柔らかい気持ちに満たされて、笑みがこぼれた。
スマホの着信音が私をよぶ。
あ、あの人だ。
優しい気持ちで画面をタップする。
「もしもし」
何度も聞いた、ずっと大好きな、声。
「ふふ。見える?」
「なにが?」
穏やかに、そうたずねてくる。
「ほーし!」
「きれいに見えるの?」
「うん、すっごく」
「いいなぁ」
きらきら、きらきら。
輝く星を見ながら、大好きな声を聞く。
「ふぅ」
「どうしたの?」
「ううん、なんでもない」
今日も生きていてくれて、ありがとうって。
そう思っていただけだよ。
4/5/2024, 12:23:02 PM