たった一掴み残った希望に縋っている。足の先が僅かに処刑台を掠っている。朝目が覚めるよりは辛うじてマシな程度の『痛み』…致死量だけ分けてくれる?
あなたの泣き声が耳に残っている。酸いばかり噛み締めた舌が腐っているんだね。優しい沈黙を押し流してしまった優しさはまるで踏切みたいだった。渡れないな。永遠って言葉の意味を知らないで使っていた子供の頃に戻れないな。戻りたいの?あの許しがたい過ちの日々に。
『絶望』って呼びたいのを迷って口に出した『希望』の音読が苦々しいばっかりだったのをよく覚えている。嘘つきになって、裏切りになって、みんなが笑っていたのが救いだったとしたってたぶん誰かは泣いていたんでしょう。
「【問】しあわせな人間は存在していいんだろうか?」
誰かを抱きしめるためにあるんだって言っていた…それは、あなたが悲しい人だから言えるんじゃないのかな、って思いながら、「生きているだけで傷つけてごめんなさい」の立場のまんま誰が安らげるんだろう?
だけど、それはせめて、少しでも(明日なんて来なければいいんだ!)って、子どもたちが泣かない世界であるように。
3/2/2024, 11:00:52 AM