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仕事帰り
残業明けでもう日が昇りかけている
もうやめたい
心の中は闇に覆われる
家に着いてすぐベッドに倒れ込む
そして意識は遠のいていく――


気づいたらもう夜だ
久しぶりの休みもこうして消えていく
だけどたまにはいつもと違うことをしてみたい
そう思い立ち、寝起きの体を起こす
──ほこりをかぶった古いピアノ
布でほこりを払い、蓋を開ける
何年ぶりかに座るピアノ椅子
鍵盤に手を置く
それらは妙に僕の体に染みついていた
指の運動もせずに鍵盤をゆっくり押し込んだ
「月の光」
やっぱり昔よりも全然弾けない
そこにはどこか暗さがあった
情緒的なこの曲には合ってない
希望を見いだせない夜
そんな感じだ
そうして何だかんだで弾き終える
次はもう少し明るい曲を弾いてみる
「ため息」
鍵盤に触れるたびに僕の心は揺れる
そしてだんだんと昔の感覚を思い出してきた
ピアノを弾くのが楽しくて仕方ない
そのために僕は生きているんだ
そう思えていたあのとき
演奏が終わる
ふと窓の外を見ると満天の星々が見えた
(流石にできすぎてるだろ)
心の中でつぶやく
僕の心の闇夜にも眩い星々が煌めいていた


音楽に関係する文章は私下手くそですね
だけどクラシック音楽とか好きだったりするのでこれからも書いていきます(´▽`)ノ

3/16/2024, 4:14:00 AM