なんだっけ。思い出せない。自分でも吹き抜けた気がした。
ははっ…バカみたい。私自身も忘れたんだもの。
貴方との辛かったこと。そして、貴方に対する私の気持ちも。
最近、私は貴方を好きなのかという事実すら怪しくなって
きた。そりゃそうだもの。自分でも吹き抜けた気がしたんだ。
なんでだろうね。あんなに好きだったのに。貴方を見たら笑顔になる。けど、その笑顔の裏に自分の憎い所が写ってる。まるで仮面を被っているみたいだ。分からない。自分が他の誰かに取り憑かれてる気がした。足元からじっくりじっくりと…
そんな自分が怖くなって。
自分の事なのにまるで他人事のように思えてしまう。
世界に色が無くなった。白黒で相手の顔すらも白黒でよく
分からない。
感情を殺す方法ならよく知っている。まず、自分の体の中に
大きな氷を作るんだ。そしたらその氷をずっと溶かさないで
いる。意識することで自然と感情が無くなる。
でも、貴方はそれを溶かしたんだよね。私の氷を。けど氷は
固まる。固まるのは早いけど溶かすのは大変だ。だからだと
思う。世界が白黒でよく分からない世界なのは。まるで、貴方と出逢う前の私みたいで。
学校の帰り道。石を蹴って帰っていく。意味もなく、
ただずっとーずっとー。
私の前に風が吹き抜けた。その前にいたのは紛れもない、貴方だった。その瞬間、私の世界にまた色が出来たんだ___
テーマ 吹き抜ける風
11/19/2025, 10:30:20 AM