とある恋人たちの日常。

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 冷房も付けなくなったし、空気の入れ替えもあって少しだけ窓を開けていた。
 日が暮れると外の気温もどんどん下がっているから、さすがに窓を閉めて過ごす。
 
 ソファにひとりで座っていると肌寒くなって小さく肩が震える。
 
「はい、どうぞ」
 
 見かねた恋人が暖かいマグカップを俺に差し出した。
 湯気から甘いココアの匂いがして美味しそう。
 
 そして彼女は俺の隣に隙間なく座った。彼女の温もりが直に伝わってくる。
 
 渡されたココアを口にしながら、彼女の体温を感じていると改めて冬に向かっているなと思えた。
 
 
 
おわり
 
 
 
五五〇、冬へ
 
 
 

11/17/2025, 1:26:44 PM