『誰よりも、ずっと』
思い返せば小学生のころ。
私は誰よりも、ずっと清く正しく、真っ当な人間でありたいと思っていた。
理由は単純で、
他人を貶したり馬鹿にしたりする人が気に食わなかったからだ。
しかし大人になるにつれ、私は迷い始めていた。
結局のところ正しさなんてものは人それぞれで、
真っ当な人間になるには想像以上に努力が求められたからだ。
実際のところ、今ここにいるのは理想を掲げるだけで、自分からは何もしない。
ただのろくでなしだった。
「だったら今からでも努力すべき。人生に遅いなんてことはないはず」
「それは成功者の詭弁だ。大抵の人間は衰えからか、その気力はない」
ああ言えばこう言う。そうやって逃れ続けてきた。
いつからだったかなんて覚えてない。
たぶん子どもの頃には身に染み付いていたと思う。
この逃げ癖と高い理想を掲げながら、きっと私は孤独に消えていくのだろう。
4/10/2026, 4:54:48 AM