ディスったり
変に絡んだり
からかったり
だれよりも
仲が悪そうなふたり。
完璧主義なふたりは
ライバルのような関係でもあって
テストの点数を競い合っている。
今回は彼が満点だった。
「....みすった」と彼女が言うと
「どれ」とドヤ顔で迫っていく彼。
なんだかんだ
教え合ったりして
支え合っているみたい。
美男美女で
優しくて気遣いができて
その上コミュ力が高く面白い。
知識豊富で、運動神経もいい。
こんなに完璧だったら
そりゃあモテモテで。
バレンタイン、
彼女の机の中にラブレターが
入っていることもあった。
彼女がラブレターをその場で読んでいると
隣の席に彼が座っていることに気づく。
「またですかー」とため息をついて言う彼に
「あんただってたくさんチョコもらってるでしょ」
と彼女は機嫌悪そうに言う。
彼が「妬いてんの?」と冗談交じりに言いかけると
彼女は「くたばれ」と即答して、
しばらくは口を利かなかった。
ちょうどよく涼しい季節になったころから
文化祭の話題が出てきた。
彼女は彼に用があった。
今日話すわけじゃないけど...
彼女はバレないようにそーっと後をつける。
彼が異変を感じて振り向いたときは
焦って、走って逃げた。
彼女はいつものように
彼の後をつけていた。
ストーカーを自覚しながら。
すると、一瞬の隙で
彼を見失ってしまった。
あれ?さっきまでいたのに。
そう思いながら辺りを見回すと
後ろに彼がいた。
・・・・・・
「ぎゃあああああ!!!!!!」
ゴキブリを見たのかというほど
叫んで腰を抜かした。
彼女の叫び声を聞いて、
どんどん人が集まってくる。
彼女は大きな目をぱちくりさせながら
彼を見上げる。
「ビビりすぎ。」
彼は彼女の手を引いて立たせた。
「ごめん」と彼女が頭をかいていると
突然、彼が彼女の手をとって走り出した。
人混みをかき分けて走っていく彼の
背中しか見えなかった。
彼女は何も言わずに
彼に手を引かれるがまま
走っていった。
きゃー!と言う女子の声もあったが
ふたりの耳には入らなかった。
人気のないところまで行くと、
彼は止まって、手も離した。
「何の用?」
彼が息を切らしながら言う。
え
あ、
えっと
彼女は頭が真っ白になったけど
また思い出して、言った。
「文化祭一緒に回ろうよ」
彼女が少し照れくさそうに言ったら、
彼はにやにやと笑っていた。
「もしかして...?俺のこと.........」
きゅるるんと目を輝かせた彼は
もはや女の子以上の可愛さだ。
「違う!!!!
他の人に誘われたとき
もう約束してるって断れるから!!」
彼女はつけたす。
彼は、優しい笑みを浮かべて
「ありがとう」
と言った。
彼女も、反射的に
「あ、ありがとう!!!!?」
と言った。
彼はくすっと笑って
そのまま教室に戻っていった。
その後、ふたりが
付き合っているという噂が
広まったとか。
ふたりは、だれよりも
すごく仲が悪いです。
でもふたりは、
だれよりも
仲がいいです。
「ふたり」
恋愛漫画を書いている気分でした♪🤭
このふたりにはモデルがいます!
実際に、すごくお似合いなふたりです。
8/30/2025, 1:09:49 PM