星空の下で
「星空って悲しいね。」
友達が言った。
「今見えてる星はね、ずっと前の星の姿なんだって。
今見えている星も、ほんとはもういないのかも。」
「うん」
「見えてるのにいない。
確かにそこにいるのに会えない。」
「悲しいね」
「だよねー」
「うん」
「でもさ」
「過去に縋ってばっかじゃ進めない。
いつまでも一つのことにとらわれちゃいけない。」
「、、、うん」
「だからさ」
「、、、、」
頼むから次を言わないでほしい。
これが現実であってほしい。
「だから、いつまでも僕のことばっかり思い出しちゃ
ダメだよ。」
当たり前の会話のはずだった。
本当なら、この日々が続いてるはずだった。
でも
君は
君は
「もういないんだね」
「そうだよ」
わかっていた
わかっていたけど、認めたくなった。
あいつは死んだ。
「車なんかに殺されやがって」
「ごめんって」
ずっと一緒にいたかった。
また一緒に空を見たかった。
「行かなきゃ」
あいつがいう。
星になる前に会いにきてくれたあいつが。
「星になって」
言わなきゃいけない。
あいつは死んだから。
俺が
俺が生きるために
あいつを悲しませないために
「星になって、俺を見てて。」
「僕めっちゃ遠くにいるよ〜
むずくね?」
「それでもいいから」
俺が信じていたいだけだから。
「わかった」
あいつが笑った。
「さよなら」
声が重なる。
星空の降る夜だった。
4/5/2026, 2:41:55 PM