枕元の壁際三十平方センチメートルのところ。
今よりもっと小さい頃に使っていたらしい、美少女戦士たちの枕を柵に沿って立てかけて。
リス、ネコ、ウサギ、オコジョの小さなぬいぐるみを並べて。
先日夢の国で買ってもらった、光ってプロペラみたいなところがグルグル回るよく分からないおもちゃと。
文字盤が光って見やすい、世界的大泥棒の目覚まし時計をランプ代わりに置いて。
自分の好きなもの、気に入ったものを並べていたあの空間が、一人きりになれる場所だと感じてた。
そんな二段ベッドの下の段が、私の唯一無二の城だった小学二年生までの話。
『狭い部屋』
6/4/2024, 12:55:56 PM