無意識

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‹終わりにしよう›

「相棒!終わりにしよう笑」


今日も、相棒と依頼をこなす。
俺は殺し屋。依頼と引き替えに人を殺すのが殺し屋だ。依頼などは情報屋から仕入れている。一人でやることが多いが、たまに親友=相棒と殺ることもある。親友の家は複雑で、俺のことを最高の相棒だ!と言ってくれる。今日の依頼はないかな?と情報屋に立ち寄る。そうすると相棒が居た。でも、俺を見て逃げた。普通なら「相棒!」と満面の笑みで肩を組んで来るのに…情報屋と深刻そうな顔をしていたのに関係あるのだろう。「情報屋。相棒どうした?」と言うと「秘密厳守だ。」と言われた。「わかった…俺に依頼ない?」と切り替え聞くと「あるよ。最高のが。」と言われた。依頼内容は、ある指定の場所に行くだけらしい。
絶対敵が待ってるよな…と思いつつ結構なお金だったので、依頼を受ける。どのぐらいの人数だろうな…と考える。時間は午前3時。場所は確か綺麗な花畑。タツナミソウの花畑か。なんで花畑なんだ。見晴らしのいい所は不利なのに。まぁいっか。
「あっ君の相棒は依頼があるから出れないよ。」と情報屋が言う。
「今回は大丈夫だ。1000人とかじゃないし。」と俺は言う。



3:00
着いた、って誰もいないな。時計だと丁度3:00だよな。
あれ相棒だ…はっどうゆうことだよ
「あっ相棒!ここに居たんだ!」と走って向かってくる。俺はなんて言えばいいのだろう。「なんでいんだよ!」と、強く言う。俺は焦ってる。頭で理解ができない…だって
「相棒依頼は?…あっ」焦って顔が固まる。「その反応わかってるの?
さすが相棒」相棒は笑う。悲しそうだ。それは確実にわかった。
「本題に入るね!俺を殺して!」と笑う相棒に鳥肌が立つ。言葉が出ない。嫌だと言おうとするも

「相棒!終わりにしよう笑」

その言葉に俺は…
銃を向けて撃ってしまった。

笑っているのに泣いているその顔はもう辛いから殺してくれ…そう言っていて。花畑に相棒が、倒れたと同時に俺も膝から崩れ落ちた。
紫のタツナミソウが赤く染まっていく。

何時間たっただろうか。頭が真っ白になったまま時が止まっていて。ふと上を見ると朝日が見えるがほんのり暗い空。「帰るか…」
俺は立ち上がり情報屋に向かう。
情報屋に、着くと「タツナミソウの花畑の意味知ってますか?」と言われた。けど「俺は親友がなんで死んたのか知りた…」「私の命を捧げます。タツナミソウの花言葉です。」
「君の相棒は君に命を捧げたんです。何も聞かないであげてください。」と情報屋は言った。
「わかった…」その言葉を聞いて俺は、聞かないことにした。

相棒!終わりにしよう笑

あの表情が今でも忘れられない。
俺とお前が殺し屋じゃなくて普通の高校生だったら、こんなことにならなかったのかな…
俺はそっと涙を流した。

7/15/2022, 10:47:02 AM