夢へ!
夢を見ている時間が日に日に長くなり、ついに目を覚ましている時間を超えた。夢は良い。いつも自分が中心で、現実なんかでは到底味わうことができない不思議な体験ができる。どうしても自分が納得いかない展開に陥った時は目を覚ましてしまえば強制的にその出来事を無かったことにできる。でもなんの面白味もない現実に戻るよりかは後味の悪い展開で抗おうとしているほうがまだマシだ。それに、寝る時間が増えるにつれてなんとなくコントロールの仕方というか夢を自分好みに動かす方法を理解できてきたからより居心地の良い夢を見るようになってきた。現実ではありえない大金で豪遊したり、誰もが認めるスーパースターになって街でもみくちゃにされたり、叶わなかったあの人に想いを伝えて成就させたり…今日は何を見るのだろう。どんな夢を堪能しようか。叶うのならずっと素敵な夢を見て、目を覚ますのをやめれますように。いざ、今日の夢へ!………なんて考えていたのに今日は夢を見なかった。ただ、心なしかすっきりとした目覚めだ。目を覚まして強制的にシャットアウトしたいような出来事ばかりのこの現実も抗おうと努力してみれば少しはコントロールできるだろうか。これも一種の夢だと気楽にやれば良さに気づけるかもしれない。十何時間ぶりに大きく伸びをしてベッドから降りた。
4/10/2025, 1:39:23 PM