灰燼

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暗い、暗い闇が私を飲み込もうとする。
空には月が浮かんでいるが、すぐに雲が覆い隠してしまう。闇は私が光の下に出ることを許さない。

何度も抜け出すことを試みた。あと少しで光の中に足を踏み入れることができたことだってある。でもその度に影から手が伸びて私を逃がしてはくれなかった。

もうすぐ夜が明ける。皆に平等に降り注ぐ日差しは、私にだけは決して当たることはない。

7/3/2024, 2:33:26 AM