常に明るく、それはそれは輝いていて、誰もが彼女の素顔を見ようとする。
でもそれは何かを犠牲にしたとしても、見ることは出来ない。
私はいつも何かを介して彼女を見上げている。
何かを介せば、感じることは出来るから。
私は知っている。あの子が彼女を羨んでいることを。
あの子というと、彼女とはほぼ全て真逆だ。
ほとんどの者に好かれる明るい彼女と、ほとんどの者に苦手に思われる暗いあの子。
あの子は何も悪くなんかない。暗い所が好きだとも思う。
私も暗い時だってあるからあの子の彼女への気持ちはわかる、と思う。
誰だって、嫌われるよりも好かれる方が嬉しいと思うだろう。
でも彼女だって、あの子を気にかけているんだ。
自分のせいで余計あの子がみんなに苦手に思われているんだろう、って。彼女はわかっているんだ。
でも声は掛けられない、自分が掛けられる言葉なんて、そう見つからないから、なんて悲しそうに微笑みながら言うんだ。
仲介人のようなものである私は、色々と難しかったりする。
2人とも嫌いあってる訳ではない。それどころか、大切にさえ思っているだろう。
それでも、2人は相容れない。
絶対に。
それは仕方の無いこと。
2人の真ん中にいる私には、わかるんだ。
私の存在も、2人が離れているからこそ成り立っているんだって。居ていい理由の一つなんだろうなって。
私は今日も、当たり障りのないように生きる。
バランスよく、この関係が続くように。
輝きを見上げて、ひんやりとした暗がりを見つめて。
「光と闇の狭間で」2023/12/03
1回だけ、板挟みになったなあと思いながら。
私日陰が好きで苦手です。夏は好きだけど、冬は寒い。
我儘。
12/2/2023, 2:48:16 PM