昏き底から這いずり穿つ
さあ、さあ、目覚める時が来た
おはよう、朝焼けの城郭、花舞う岬
おはよう、朽ちた花より醜い世界
薄闇に灯せ、燃えろよ炎
そこに根を張り眠っていた頃
天を叩く脚に起こされて
睨んだはずの瞳はたちまち奪われた
忘れもしない
嫋やかな乙女
風と踊る名も知らぬ花
馬骨に手折られるならば隠したのに
残骸は腹の底
地を穿ち、風を裂き、城壁に喰らい付く
這ってでも転ばせて見せよう
いつか花を踏み躙った、乾いた枯れ木
報いならば今燃え上がる
さあ、さあ、銀葉の毒を燃料に
宙の星より苛烈に燃やせ
復讐の時、来たれり
(芽吹きのとき)
3/1/2025, 12:05:50 PM