黒猫

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奇跡に感謝を。
広大な世界で唯一人のあなたは私の比翼。

膝枕の硬い触感が頬にあたり意識が浮上する。
そっと髪を撫でられる感覚がこそばゆい。

「あの、……寝てました?」

「ぐっすりと。可愛い寝顔堪能させてもらったよ。」

見上げて彼に問いかければ極上の笑顔。
瞬間的に羞恥心で耳まで真っ赤にする。
頭上からは微かな笑い声がした。
意地の悪い。この状況を楽しむなんて……!

「もぅ!意地悪です!」

起き上がって抗議しても彼はどこ吹く風。
腕の中に閉じ込められて何も言えなくなる。

「恋人の寝顔、堪能して何が悪いんだい?」

耳元で囁かれる官能的な響きに腰が抜ける。
涙目で睨んでも彼は嬉しそうに破顔する。
そして与えられるキスの嵐。

「君に巡り会えた事、神に感謝する。」

4/24/2025, 10:38:50 AM