共存と両立

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いくら寝ても疲れが取れない。
体は重くて言うことを聞かない。

傍からみれば、さぞ怠惰な人間にみえていることだろう。

けれどもこの頭の中は、常になにか考えを巡らせている。
どうしたら疲れが取れるのだろう。
どうしたら軽いからだで動き回ることができるだろう。
どうしたら、好きなことをいくらでも出来る自分になれるだろう。

私が外の世界に触れる時、使えるのはこの言葉だけ。
自分のことだけではなく、他人のことも、思いやれる言葉をずっと探し集めてきた。
それでも、世界と繋がったその一瞬に交わした言葉は、直ぐに受け取られることは無い。

些細な言葉に傷つけられたことを素直に話せば、彼等は怯えてそこを責め立ててくる。
私の口を塞いで、自分にそんな攻撃的な一面があることを無かったことにする。

私はそれでも、隠された彼らの攻撃性を暴くだろう。

平和な世界に見えたとしても、一人一人の心の内に、火種が燻っている。
誰かが怒りや悲しみを抑え込んで出来た平和は、果たして平和と言えるだろうか。

人の怒りや悲しみに触れることは、とても恐ろしいことだ。
追い詰められた彼等は、自分の心を守るために、酷く暴力的な言葉を使う。
攻撃性があることを故意に暴いた私は、それを受け止めることしか許されない。

ボロ雑巾のように扱われて、私は自分の本当の願いも忘れて死ぬことを考える。

彼らが過ちを省みたとしても、私はそれを認められない。
彼等からの謝罪も受け取る気はない。

私に一度暴かれただけで内省する人間の言葉は、あまりにも軽すぎる。私が彼等から受けた傷は、簡単に癒えるほど浅いものでは無い。

あなたは、私の行いを、自業自得と笑うだろうか。
私は笑われることを恐れて、傷つけられたことも、傷つけられた理由も、誰にも言えないでいる。

私は、平和なんて綺麗事なのだから、諦めろと言われることを恐れている。それが、私のことを心から心配して発せられた言葉と分かるから。

私も、私の大切な人達が、私のように、無駄に傷つく世界を許したくない。

だから私は、彼等の優しい言葉を、受け取れない。

折角癒してくれようとする言葉を、受け取ることができない。

こんなにも、動けないほどに疲れているのは、きっとこういうことなのだ。

だけど私は中々死ぬ事ができない。
ギリギリの所で、私の願望を思い出して、自我を保っている。

世界が平和でありますように。

その言葉は綺麗でも、中身は見た目ほど綺麗じゃないことを忘れそうになるたびに、私は罰を受けるのかもしれない。

ほら、思い出した瞬間、私の体が重力に逆らい始めた。

まだ、疲れが取れない気がする。体が重い。
けれど、抵抗する意思が戻ってきた。

一日中寝てしまう程の眠気が去っていった。

この願望を決して表には出してはいけない。
優しい彼らが、私を止めることがないように。



このことが、見しらぬ誰かの希望になる事を祈って。








もしかすると彼等は、人の暴力的な一面を暴くことそのものを罪とするかもしれない。
けれど正体を隠した私は誰にも捕まらないし、彼らの行いを良しとしない人々はきっと私の存在を隠してくれるだろう。

そして、そのような法律は、まともな社会なら跳ね除けるだろう。

私が死んでも、この文章を遺しておけば、私が本当に存在していようがいまいが、関係ない。

人の善意を食い潰す詐欺師こそ、怯えながら社会の片隅に隠れて生きるべきでしょう。

この文章を悪用する人がいたとしても、その人間はいつかボロが出て、信用を永遠に失う。
金銭を得たいと考える者だけが、我が物顔でこの文章を世に晒すでしょう。



おやすみなさい。

5/3/2024, 6:10:13 AM